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 第13回東京北星会総会ではゲスト出演して長唄を披露し、第14回総会では司会を務めた26回生の野口悦至さんは、 <東音野口悦至>という名で数々の舞台を踏んでいる。ここでは、2007年4月21日の浅草公会堂での公演を紹介する。

野口悦至さんの「語り」

 当日の公演は、「第2回平井澄子記念演奏会」
 平井澄子さんは、大正2年日本画家の父、筝曲家の母の間に生まれ、2002年(平成14年)に89歳で亡くなるまで、「日本の歌」「日本の音楽」の世界に大きな足跡を残した。
     

 
 平井さんは、筝曲、地歌の演奏家、新内を語り、宝生流初の女性能楽師となり、長唄、清元にも精通。
  「切支丹道成寺」の作曲で文化庁芸術祭賞と宮城道雄賞受賞。
 車人形との出会いから、「新曲さんしょう太夫」(1972年=昭和42年)「佐倉義民伝」「唐人おきち」等を創作。

 
カーテンコールに応える野口さん(右から3人目)
     
 「東音野口悦至」は、当日第2部の「新曲さんしょう太夫〜鳥追い歌の段〜」の「語り」として登場。

 「さんしょう太夫」は、森鴎外の小説「山椒大夫」でも知られている、安寿と厨子王の物語である。平井さんは新たに創作するに当たって「できるだけ伝統をこわさない」ように努力し、「今のだれにもわかる言葉」に直すことに主眼をおいたと語っている。また、「つしおおは最後まで奴隷として扱い、自らの力で勝利する」という形に創作された。

     

 「鳥追い歌の段」は、つしおおが人買いを成敗して、盲目となった母と感動の再会をはたす場面。

 この「新曲さんしょう太夫」は、車人形という人形の芝居に合わせて演奏される。
 車人形とは、人形使いが、自由に動き回れる箱車に腰をかけて操る人形芝居である。人形が舞台を自由に歩き回るところに特徴がある。

 
車人形
     

 さて、野口さんであるが、@人形の動作、A三味線、箏、十七弦、笛の各演奏に、B「語り」という形で共演する。このいわば「総合芸術」の中で、楽器の演奏を背景に、中心となって物語を進めていく。
  野口さんは、ストーリーを語る一方で、登場する4体の人形になり切って4人の台詞を語り分ける。主人公のつしおお、つしおお親子を不幸に陥れた人買い、これと結託している村役人、そして盲目になりながら我が子の名をいれた鳥追いの歌をうたう老婆の4人のやり取りを一人で演じわけ、ドラマを創り上げていく。
  客席のあちこちから、すすり泣きの声が聞こえる。

 

 今回は、野口さんのプロ中のプロとしての仕事を見せていただいた。ふだんから当会の幹事会にもよく出席され、同窓生としてのお付き合いをさせていただいているためか、ついついプロフェッショナルとしての面を見逃していたのではないかと反省した次第。

 次の機会には、ぜひ、より多くの同窓生に鑑賞していただき、感動と感激を味わっていただきたい。これだけの芸術家が身近にいるのに、せっかくのチャンスを活かさないのは、あまりにももったいないとは思いませんか?

(文責・宮田 学)
 
  <以下は、当日のチラシです>      
 
さんしょう太夫
 
さんしょう太夫
 
         
   
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